バイク屋の選び方と買ってはいけないバイク|バイク歴20年が教える失敗しない店選びと中古車の見極め方

新しい土地での生活をきっかけに「バイクを買おうかな」と考える方も多いと思います。ですが、どの店で買うかによって、その後の安心度や維持費は大きく変わります。ここでは、バイク歴20年以上の管理人が、実際の失敗談と成功体験をもとに、失敗しないバイク屋さん選びのコツをお話しします。
このページの目次
【バイク屋の選び方】
ベテランメカニックがいる店を選ぶ
年齢がすべてではありませんが、私がこれまで複数の店でバイクを購入・修理してきた経験では、若いスタッフだけのお店よりも、長年バイクを見てきた中年クラスのメカニックがいるお店の方が、総合的に安心度は高いと感じます。
オイル交換やパンク修理など、定型的なメンテナンスなら正直どの店でもできます。しかし、
- シートから伝わるビビリ音
- スクーターが低速だけガクガクする
- 何となく真っ直ぐ走らない
といった「症状はあるけど原因が分かりにくいトラブル」になると話は別です。
中には原因が分からず、「エンジン周り全部点検してみないと分かりませんね」→結果として修理代がとんでもなく高額、ということもありました。見積もりも曖昧なまま「とりあえずやってみます」というスタイルの店には要注意です。
これはあるメーカー直営のショップでの実話です。直営店であっても、担当メカニックのスキルに差があるのが現実だと痛感しました。
また、中古で買ったビッグスクーターに乗っていたときの話ですが、走行中になぜか左側に寄っていく感覚がありました。近所のバイク屋さんに持ち込んだところ、店員さんが店の前を軽く試乗して一言。
「こんなもんですよ」
納得がいかず、別の店に持っていったところ、
「フロントフォークが歪んでますね」
と、すぐに原因を見抜いてくれて、その場で修理。修理後はまっすぐスーッと走るようになりました。
こうした違いは、最終的には「経験値」の差です。熟練工がいる店なら、「この症状なら○○周りが怪しいですね」とかなりの高確率で原因を言い当ててくれます。
反対に、若い人ばかりで経験が浅い店だと、「とりあえずバラしてみてから…」といった高額コースになりがちです。すべての若手がダメというわけではありませんが、経験豊富な中年クラスのメカニックがいる店かどうかは、バイク屋選びの重要なチェックポイントです。
実家のそばに、昔からやっているバイク屋さんがあります。中年の男性2人で切り盛りしているのですが、とにかく腕がいい。しかも料金も良心的です。無駄な作業をしないからこそ、結果として安く上がるのだと思います。
バイクはクルマ以上に整備が命です。整備不良のまま乗り続けると、事故のリスクは一気に高まります。バイク事故は命に直結することも多く、私自身、高校時代のクラスメートをバイク事故で亡くしています。
優れた熟練工がいるお店はどこにでもあるわけではありませんが、
- その土地で何十年も営業している
- 中年〜ベテランのメカニックが常駐している
- 何気なく新車を見に行ったときの接客が自然で感じが良い
といったポイントを意識してお店を選ぶと、ハズレを引きにくくなります。気になる店があれば、まずはカタログをもらうつもりで立ち寄り、店の雰囲気やスタッフの対応をチェックしてみましょう。
客対応が残念なバイク店は避ける
腕が良くても、あまりにもお客をバカにしたような対応をするバイク店もおすすめできません。
バイク屋さんは、カーディーラーのような「ホテル並みの接客」を求める場所ではありませんが、それでも最低限の礼儀は必要です。ところが現実には、
- 店に入っても「いらっしゃいませ」が無い
- 自分の店で買っていないお客の修理は露骨に後回し
- 質問しても面倒くさそうな態度をされる
といったお店も少なくありません。
また、ヤフオクなどの個人売買や、素性の分からないネット通販だけでバイクを買うのもリスクが高いです。すべてとは言いませんが、
- 買ってからあちこち不具合が出る
- メーター巻き戻しや事故歴隠しが疑われる
- 結局、地元のバイク屋に泣きつく羽目になる
というケースも少なくありません。安く買えたと思っても、後から修理代がかさみ、「結果的に新車の方が安かった」というのは中古・個人売買あるあるです。
こんなバイク店なら安心
安心して任せられるバイク店の特徴としては、例えば次のようなポイントがあります。
- メーカーや特定車種に強い(長年扱っている)
- 中古車でも整備内容や履歴をきちんと説明してくれる
- 分からないことを素直に「調べます」と言ってくれる
例えば、ホンダのジャイロXやキャノピーの中古車を扱うホンダ二輪新宿のように、特定車種に特化している店は、その分だけノウハウも蓄積されています。こういうお店は整備もしっかりしている可能性が高く、安心して相談できるでしょう。
【買ってはいけないバイク】
信頼できないバイク店の中古車
私はこれまでに2回、中古バイクを買って2回とも失敗しました。いわゆる「ババ」を引いてしまったわけです。
よくあるのが、
- 最低限の消耗品だけ交換して、あとはそのまま
- 見えるところだけ綺麗にして中身はそのまま
- 整備不良のまま販売されている
といったパターンです。フロントフォークが歪んだバイクを掴まされたのも、中古バイク店でした。
ヤフオクなども含めて、中古バイクの「フロントフォークの歪み」は意外と多いと言われています。ハンドルを真っ直ぐにしているのに、走ると片側に寄っていくようなバイクは要注意です。
こういった中古車は、一見すると走行距離が少なく、ボディも綺麗なことが多いので、つい騙されてしまいます。値段もそれなりについているため、「ちゃんとしているだろう」と思い込んでしまうのです。
しかも、こういうバイクに手を出す人ほど、その車種に強い思い入れがあることが多いもの。絶版になった憧れのバイクや、昔乗っていた思い出のバイクなど、「どうしても欲しい」という気持ちが冷静な判断を鈍らせてしまいます。
実家近くのバイク屋の親父さんにこうした話をしたところ、「バイクは中古は買わないのが基本だよ」と言われました。
よほど信頼できる店や、信頼できる友人から譲ってもらうのでなければ、前のオーナーがどんな乗り方をしていたのか分からない中古車は、リスクが高いのは事実です。事故歴を隠したり、メーターを戻して売っている悪質なケースもゼロではありません。
絶版バイクが欲しくなる気持ちはよく分かりますが、私は基本的におすすめしません。中年世代だと80年代のバイクにもう一度乗りたくて、GPZ、FZR、GSXなどに手を出したくなるもの。しかし、そうした低年式車も含めて、中古バイクは「買った後の修理代」まで含めて覚悟が必要です。
買った後に修理代がかさんで、「結果的に高性能な新車を買った方が安かった」というのは、本当によくある話です。しかも、不良中古車は新車より事故リスクも高くなりがちです。
これは、私自身が実際に経験してきたからこそ言えることです。
新発売のバイク
これはクルマにも言えることですが、発売されたばかりの新型車にすぐ飛びつくのもあまりおすすめできません。
発売から1年以上が経過しているモデルの方が、マイナーチェンジやリコール対応を経て、初期トラブルが解消されている場合が多いからです。
私は過去に、新発売の4WS搭載車(ホンダ車)を買って後悔したことがありました。走行中にいきなり2WSモードになったり、Dレンジに入らなくなったりと、なかなかスリリングな体験をしました。すぐにディーラーに連絡したところ、営業マンとメカニック2人が大至急飛んできたこともあります。
新製品は魅力的ですが、「発売直後の機械もの(とくに乗り物)」については、少し様子を見るくらいの慎重さがあってもいいと思います。
人気バイク(盗難リスクが高い車種)
ホンダのPCX、CB400、ビッグスクーターなどは、盗難のターゲットになりやすい人気車種です。若者に人気がある、海外で需要が高い、といったバイクは、プロの窃盗団から見ても「おいしい獲物」になります。
参考までに、125cc以下で盗難の多い車種例を掲載しておきます。
バイク盗難が多い車種(125cc以下)
| ホンダ | ヤマハ | スズキ | |
| 1 | PCX125 | ジョグ | アドレスV125 |
| 2 | モンキー | シグナス125X | アドレス110 |
| 3 | ディオ | ビーノ | レッツ4 |
| 4 | エイプ50 | NMAX125 | アドレスV50 |
| 5 | ジョルノ | アクシストリート | GN125H |
バイク泥棒にもタイプがあり、
- 中高生などが狙う「遊び半分のスクーター盗難」
- 転売目的の「プロ窃盗団による高額車種狙い」
があります。盗難アジアではカブも人気があるため、カブだからといって安心というわけではありません。
ハンドルロックは当然として、バイクカバーと、前後タイヤに違う種類のチェーンロックを併用しないと、集合住宅などの青空駐車では狙われるリスクがかなり高くなります。
私もこれまでに2回バイクを盗まれていますが、そのときはカバーなし・ハンドルロックのみ、という「甘い状態」でした。逆に、きちんとカバー&ロックを徹底するようにしてからは、盗難被害はなくなりました。
特にカバーは本当におすすめです。安物のアラームよりも、存在を隠すという意味で効果が高いと感じています。問題は「毎回やるのが面倒」ということですが、一度手を抜いたタイミングを泥棒は見逃しません。
「今日は疲れたからハンドルロックだけでいいか…」という夜が、狙われる日になるかもしれません。バイクの盗難対策は、習慣として徹底しておく必要があります。
ただし、どれだけ対策をしても、プロの窃盗団を完全に防ぐのは難しいのも事実です。アラームは慣れれば無視されますし、GPS追跡も外されてしまえばそれまでです。
最終的な安心材料としては、やはりバイク盗難保険が有効です。愛車が戻ってこない可能性はありますが、経済的なダメージを大きく減らすことができます。
【バイク購入後のアドバイス】
バイクはクルマよりも圧倒的に危険な乗り物です。私自身、大きな事故を経験していますし、高校時代のクラスメートを事故で亡くしたこともあります。
安全運転は当然として、メンテナンスをしっかり行うことが、事故リスクを減らすうえで本当に重要です。ここでは、購入後に最低限意識しておきたいポイントをお話しします。
購入後はオイル交換とタイヤチェックをサボらない
バイクを買ったまま、その後ほとんど点検に出さずに乗り続けている人も少なくありません。中には、
- エンジンオイルを一度も交換したことがない
- タイヤがツルツルなのにそのまま走っている
なんて人もいます。
特に雨の日は要注意です。マンホール・白線・交差点のペイント部分は、想像以上によく滑ります。溝のないタイヤでこうした場所を走るのは、転倒してくださいと言っているようなものです。
私は以前、地元のバイクショップで購入から点検・修理まですべて任せていましたが、今は基本的な整備は自分で行っています。
理由は、修理代がかなり高くついたからです。
工賃自体は仕方がないとしても、アマゾンで2,000円で買えるタイヤが、伝票上では6,000円になっているのを見て、「これは自分でやった方がいいな」と判断しました。
今乗っているのはカブなので、YouTubeやブログを参考にしながら自分で作業しています。アマゾンなどでバイク用品が安く手に入る時代なので、道具さえ揃えれば素人でも意外と何とかなるものです。
今では、
- タイヤ交換
- チェーン・スプロケット交換
- エンジンオイル交換
くらいなら、ひと通り自分でこなせるようになりました。
自分で整備を覚えることで、
- バイクへの愛着が増す
- 万が一ショップが閉まっていても、自分で対処できる安心感がある
- 浮いたお金を任意保険やプロテクターなどの安全装備に回せる
といった大きなメリットがあります。もちろん自己責任にはなりますが、その分リターンも大きいと感じています。
以上、バイク店の選び方から、買ってはいけないバイクの特徴、購入後に気をつけたいポイントまで、ざっくりとお話ししました。この記事が、あなたのバイク選びと安全なバイクライフの一助になれば幸いです。















